『毎日寒いですが、皆様風邪には気をつけましょう!』
寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
ラビット倶楽部の皆様こんにちは!今年は閏年で、2月が29日までありますね。まだまだ春は遠い気がしますが、暦の上ではすでに節分も終わり、立春です。なんとなく、日が長くなって来たなぁと感じ始める時期ですね。
しかし、まだまだ寒いのが現実。インフルエンザが猛威をふるうのもこの時期です。皆様も、体調管理にはお気を付けください!
Posted by 季節探訪員2号| 時事通信〜立春
<No013
-001>Feb-2008
『バレンタイン』は女性のためのもの!?
2月のイベントで気になるものと言えば、やっぱりバレンタイン!
デパートには大きな特設売場ができ、チョコレートを買い求める女性で賑わっています。もう用意したという方も多いのではないでしょうか?
私も何度か足を運んだことがありますが(残念ながら手作り派ではありません…)、人気店の前はまるでバーゲンのような混雑ぶりです。本当にすごいですよね。このシーズンじゃないと買えない銘柄もあったりして、さながら女性たちの戦場です。
ただ、自分のまわりの女性たちを見ていると、夫や彼氏へのチョコレートは素早く購入し、その後、自分用のものをじっくり吟味している女性が多いような…
皆様はどうでしょうか?私のまわりだけでしょうか?
たしかに、いわゆる「デパ地下」のお菓子売場は、バレンタインシーズンでなくとも誘惑がいっぱいです。いつ行っても、季節のフルーツを使った色鮮やかなタルトや、濃厚なチョコレートケーキなどが所狭しと陳列されていて、ついつい足を止めてしまいます。それに加えてバレンタインシーズンになると、外国の有名店などが期間限定で出店したりするのですから、もう大変ですね。人気の商品になると1月中に売り切れてしまうこともあるそうです。ちょっと義理チョコを買いに行ったつもりが、おいしそうなチョコレートの誘惑に勝てず、余分に買ってしまった、なんて経験のある方も多いことでしょう。贈る分だけしか買わない!というのは意外と難しいものです。世の女性たちの中には、バレンタインを身近な男性に日頃の感謝を込めてチョコレートを贈るという形式に加えて、世界中のたくさんのチョコレートが気軽に味わえる楽しい年中行事、という風にとらえている方も少なからずいらっしゃるのかもしれません。
実際、私も毎年父親に贈りますが、父はひと粒しか食べず、残りは母と姉と私でたいらげていました。今年はどんなチョコレートにしようかな?自分も食べるのですから、選ぶのにも自然と力が入ってしまうのは仕方ないという事で…。
Posted by チョコ探訪員2号| 時事通信〜バレンタイン
<No014
-001>Feb-2008
海を渡る日本の『漫画』
2月9日は手塚治虫氏の命日にちなんで、「漫画の日」だそうです(7月17日と11月3日も漫画の日)。
皆様は漫画を読まれますか?漫画なんて子どもの読むものだ!という考えが一般的でしょうか。しかし、日本の漫画が世界中でブームになっていることは、しばしば報道されてるのでご存知の方も多いでしょう。
つい先日もパリの漫画喫茶がテレビで紹介されていました。びっくりですよね。漫画喫茶なんて日本特有の文化なのかと思っていたら、なんとパリにできるなんて!お店の中も紹介されていましたが、なんだかオシャレなカフェといった雰囲気で、日本の漫画喫茶とはちょっと違うように感じました。ですが、お店は大盛況で、よく見るとお客さんが読んでいるのはほとんど日本の漫画なんです。「キャプテン翼」や「ドラゴンボール」など、日本で大ヒットした作品がフランス語に翻訳され、読まれていたのです。なんだか嬉しいですよね。
自分が子どもの頃夢中になった漫画を、人種も文化も異なる人々が読んで楽しんでいる…。とっても素敵なことだと思いました。
たしかに漫画はイラストが大部分を占めていて子どもが読みやすいつくりになっています。でも、大人でも十分楽しめるような質の高いものも数多くあります。また、歴史もののように活字を追いかけるのはちょっと躊躇われるようなテーマでも、漫画ならすんなりと頭に入ってくることがあります。
漫画は子どもが読むものという概念は変わりつつあるのかもしれません。実際に書店でも漫画コーナーには大人がいっぱいです。大人でも楽しめる質の高いものだからこそ、月日がたっても世界中で愛されるのですから、そんな文化を大切にしたいものです。
漫画は“サブカルチャー”という認識はなかなか変わりませんが、サブカルチャーだからこそ生まれる“自由さ”はそのままに、これからも世界に通用する日本の漫画が誕生することを期待したいですね。
Posted by カルチャー探訪員2号| 時事通信〜マンガ
<No015
-001>Feb-2008
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《住生活を考える》シリーズ〜【13】-最終回-<その1>
国土の有効利用には斜面地も大切な宅地だが、災害に対する備えは最重要
市街地の便利な場所に夢を描けるほど土地は安くなく、予算も伸びない。
そんな庶民の夢を少し違った形で叶えてくれる「傾斜地に建つ家」
宅造許可、または建築基準法による工作物(擁壁)の確認を得て、防災工事を行います。たとえガケが安全になったとしても、ガケが高い、土質がやわらかい、勾配がきついというような土地は、家を建てる際に相当の経費がかかることを予め念頭に置き、大切な部分に手間隙を惜しむことなく建築することが必要です。過度な設備や意匠にこだわる前に、基礎をしっかりと固めることが重要ということは、建築のみならず、人間の生活全てに当てはまる教訓なのです。
シリーズ【13】回目を数える「住生活を考える」の旅では、過去様々な国民生活のステージを、住宅という構築物と共に考えてきました。改めて人間の欲求が千差万別で、人の数ほど生活スタイルが存在し、住宅が造られているのだと感じましたね。そんな取材の旅も集大成を迎え、これまでの取材から得た数々の教訓、ヒントをもとに、「住生活を考えたらこんな暮らし方が見えてきました」と題して、これぞ日本人の「住生活」という一つのモデルを今月号から3回に渡って提唱してみようと思います。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No056-001>Feb-2008

「まずはその1・理想の家!」

この提唱モデルはアンケート集計の結果を分析したものではありません。現代社会に生きる日本人が潜在的に持っている欲求を検証し具現化したものです。⇒

普通なら、まず千差万別の人生を送る人々の「平均像」を定義付けなければならないと考えるのだろうが、そんな無意味なことはしない。なぜなら、平均像とは種々の条件を設定し、サンプリングの最大公約数を基に作り上げるマネキンだからです。ラビットプレスでは、最小公倍的に諸条件を絡めて、老若男女を問わず、誰でもが少しは共感出来るような住宅に、可能な限り近づけてみようと思います。

1.「構造」

建物の基本構造は木造とします。これは日本人が古来慣れ親しんできた木材の持つ環境に優れた特徴と、歴史的建造物に証明された適当なメンテナンスを条件とする耐久性、そして加工の柔軟性など、他の構造材にない秀逸の材料であり、我が国の気候、風土、風俗に最も適しているからです。
世界最古の木造建築物法隆寺と、伝統的数奇屋造に使用された化粧丸太梁

2.「工法」

工法は木造軸組みとします。木造家屋建築工法は伝統的軸組み工法(在来)、枠組壁工法(2×2ツーバイフォー)、に大別されます。2×2は昭和40年代に入って主に北米から輸入された工法で、耐力壁で面を構成し、耐震性にも優れますが、新建材合板を面材として多用するため化学物質の含有率が高く、我が国の建築技術と相まって、皮肉にも気密性が向上することによる欠点を排除するためのコストが割高となります。木造建築には適度な通風が構造材の寿命と密接に関係するため、在来工法を選択します。
ツーバイフォー(2×2)工法(左)と伝統的軸組み工法(右)

3.「規模」

建築コスト及び耐震性、耐久性等を考慮すれば、当然2階建が理想の規模となります。近年は住宅用エレベーターの普及により3層住宅の利便も格段に上昇しましたが、建築確認申請時の構造計算や、設計施工監理における頻雑な手間と経費を省かなければなりません。
3層住宅はこの際却下します(イメージ写真)
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No056-002>Feb-2008

4.「床面積・間取り」

標準的畳の面積は一枚あたり約1.65平方メートル。「起きて半畳、寝て一畳」とは、その昔、日本人が必要とされるスペースの最低限度を表わしたことわざ。人間、そんなに欲張っても本当に必要なものは、それほど多くないという例えです。究極の間取りを追求するのはさて置いて、一人住まいから大所帯、個人の身長、体重、人それぞれですから、とにかく共通項を探ります。
必要最小面積を一人当たり畳2枚分と想定し、家族数の最小単位を4人とします。1.65×2×4=13.2平方メートル(8畳)を最低必要面積としてリビング、ダイニング、居室を理想の広さ(広すぎず狭すぎず)に設定してみます。

[1] リビング
家族全員、時には客人も収容する。家具類はソファー、キャビネット、テレビ(不必要なものは参入しない)等。日本人は洋室の床であっても必ず寝ます。従って、実質有効面積8畳を確保してなお家具スペースを別途9.15平方メートルとすると、13.2+9.15=22.35平方メートル(13.54畳)になり、リビングとしての機能は14畳スペースを必要最小限の理想とします。
(イメージ写真)
[2] ダイニング
食事室はリビングと併用兼用を問わず、椅子式の食事スタイルを踏襲します。日本の文化はちゃぶ台の文化と評論されますが、戦後60年の時を経て食事風景に占める椅子テーブルは定着しました。ダイニングには来客時を想定して6人掛けのテーブルを用意します。横巾900mm、長さ1800mm、椅子を出し入れする場合の遊びを計算すると下図のスペースが必要となります。
■ご使用のサイズの目安
椅子を引いても床にかからないレイアウトがおすすめです。
資料:有限会社ライト(インテリアショップライト)
5.5平方メートルのスペースにカップボード、その他キャビネットを配置するとして+3平方メートル=8.5平方メートル、通路部分を0.6×3.6=2.2平方メートル。合わせて10.7平方メートル(6.5畳)のダイニング専用面積が最小限の理想となります。リビングダイニングの間取りなら、(1)+(2)で約20畳を確保することになります。
[3] キッチン
食材を調理し、始末する命の台所。最近、業務用のコンロや厨房機器を持ち込む家庭も見受けますが、やはり住宅ですから、住宅用設備を利用しましょう。日本のキッチンメーカーが供給する設備機器(システムキッチンは日本語)は世界にも類を見ない機能性とコストパフォーマンスを誇っています。
作業人数は時々お手伝いの亭主や娘を想定して2名。横動線を2重に重ねてスムーズな往来を確保します(0.6×2×2.7=3.3平方メートル)。システム部分は奥行き800mmワイドスパン3600mmでL型壁付けを選択します。これは給排水配管やガス、電気などの設備を壁配管とし、余分な建築設備コストを軽減させるためです。システムの吊戸棚はH−750mmとし、天井の高さは最低2450mm確保します。背の低い家人を想定し、ダウンウォールユニット標準装備とします。そしてキッチンに必要な家電や家具を想定します。冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、その他家電及び食器棚等。その広さは4.2平方メートル分。最近の住生活様式を考慮すると、買い置きする食品のためのパントリィも確保しましょう。2.0×0.6+1.65=2.85平方メートルとします。
(イメージ写真)
キッチンスペース=13.23平方メートル(8畳)は最小理想面積です。
[4] 風呂、トイレ、洗面
最近はユニット式の工場生産システムバスが主流です。ユニットバスは二重底構造に外断熱、耐久性に優れた軽いFRP材を使用し、経済性も兼ね備えた優れものです。大きな露天岩風呂に憧れるご亭主の気持ちも理解できますが、水道水の沸かし湯で岩風呂とは片手落ちです。トイレは1階2階それぞれに配置します。温水洗浄装置は上下階とも設置します。洗面所は洗濯スペースと共にトイレと同じく1、2階に配置します。これは時間的な経過を考え、家人の高齢化と共に動線を短くし、家事負担を軽減するために是非採用したいプランなのです。洗濯機を2台設置するかどうかは、夫々の家庭に委ねるものとします。洗面台もユニットタイプがお勧めです。出来れば横幅1200mm程度の収納タイプが理想です。水周りの必要理想面積は、ユニットバス1.8×1.8、トイレ0.9×1.8×2、洗面所2.0×1.6×2として、合計12.88平方メートルです。
(イメージ写真)
[5] 各居室
当初に設定した必要面積(8畳)の4室分を確保します。子供室や主寝室等の区別は広さの大小で決めるのではなく、平面配置で割り当てていきましょう。敷地の形や方位、道路接道方向等によって建物のプランは変わりますが、基本的に不変の部屋割りを踏襲してください。まず、子供に部屋を割り当てる場合はその家で最も日当たりの良い部屋を与えます。夫婦の寝室は最後に残った部屋です。また、高齢者も日当たりの良い部屋に優先します。これらは中国に伝わる風水に基づき、現代にも通ずる合理的な根拠を備えた考えによります。和室は出来るだけ日当たり通風の良い場所にしつらえ、居室に無理があるなら思い切ってリビングを畳敷きにしても良いでしょう。4室分の面積は13.2×4=52.8平方メートルとなります。
(イメージ写真)
[6] 玄関
敢えて玄関を重要視して家を造ります。戦前までの日本家屋(農村部に見る農家住宅や都市部にある商店と住宅の併用町屋等)において玄関は履物を脱着するためだけのスペースではなく、外と内を繋ぐ「場」でもあり、コミュニティのインターフェイスとしてその機能を発揮していました。現代にあっては他家の玄関で座り込むことは皆無となってしまいましたが、良い気を迎え入れるためにも少しは空間を大切にしつらえてほしいものです。
(イメージ写真)
土間部分は畳1畳分を確保し、かまち部分と40cm以上の段差が生じるなら、一段低い式台を設けます。ホールも畳2畳分を必要理想とします。脇には下駄箱(収納ユニット)、スリッパラック等もホール部分に置くことが出来るような広さにします。最も大切なことは、玄関に入った瞬間、気持ちが落ち着くようにしつらえることです。玄関の必要理想面積は、2.7×2.1=5.67平方メートル(約3.5畳)です。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No056-003>Feb-2008

5.「設計する」

以上のデータを基に、必要最小限の理想を形にしてみよう。さて、貴方はこの「家」に共感を持てるでしょうか??
「必要最小限の理想」プラン。夢を描くためには基本を大切に!
プラン図を見て解るように、最小限の理想の間取りは総2階建(1階部分と同じ床面積を2階に施工する)の家となります。この工法は意匠の凸凹が無いため施工し易く、コストも抑えることが出来ます。また、平面的には「田の字」型の割付であり、日本古来の住宅の原型に近くなっています。動線を確保するため、廊下、ホールや、バルコニー等の面積参入は止むを得ませんが、敷地の形状や法規制の条件をクリアして必要最小限の面積を確保するために、狭小地ならば3層住宅に、斜面地ならばひな壇構造にと、応用が利くプランであることに驚かされます。
個性的というデザインは、基本がしっかりした上での応用がもたらす機能的なしつらえによって生まれる斬新さであることを忘れてはならないのです。
さて、次号は「必要最小限の理想の家」をどんな街に建てればよいのか。「理想の街」を検証します。ご期待ください。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No056-004>Feb-2008
あなたも騙されるかも? 不動産にからむ詐欺
〜ドラマ編ver.20〜
不動産取引というものは、概して大きなお金が動きます。
詐欺を働く輩というものは、これを見逃すわけはありません。
騙されるなんてありえない、自分に限って・・・って思っている、そこのあなた。
あなたも、まんまと引っ掛かっているかもしれませんよ。
前回に引き続き、不動産にからむ詐欺について、ドラマ形式にてご紹介していきます。
このドラマから、どうすれば被害に遭わないようにできたのかを検証していきましょう。
もちろん、このドラマはフィクションであり、実在の団体や個人とは何の関係もありませんので、ご承知ください。

「明るい土地」

ラジオからは、今日の天気予報が流れていた。
「天気は晴れ。最低気温は6度。最高気温は12度で、3月半ばの気温になりそうです。」
確かに、今日も寒くない朝だった。
冬の朝って、こんな感じだったのだろうか?
目覚めれば部屋の空気が固まっている中、布団だけがホカホカと身体をくるんで守ってくれている。
その布団を蹴飛ばし起き出すには、それなりの勇気と気合が必要だったのではないだろうか?
決意をして布団を蹴飛ばし、素早く着替えて表に出てみると、雪とも霜とも見分けがつかないような白いものが、辺りを覆い尽くしている。
通りを歩く人は、足元を踏みしめながら歩き、口元からは白い息を見ることができる。
そういった朝を、幾度か味わうことがあるのが、冬だったのではないだろうか?
今年の冬は、特にそういった底冷えのする寒い朝に出くわしたことがない。
地球温暖化の影響だから?
そういう言葉で結論づけるのは好きではない。
そんなことを思いながら、吉川はラジオのスイッチを切った。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-001>Feb-2008
いつもと同じように身支度を整え、玄関横の駐車場に置いてある黒のセドリックに乗り込み、会社へと向かった。
自宅から車で15分。
吉川の会社は、地元ではそれなりに名前の売れた不動産会社である。
父親が始めた工務店を引き継ぎ、大きくなって、現在では不動産業も行う会社となったのである。
吉川の会社は、一戸建住宅の建売と注文住宅の建築、そして注文住宅を建てる顧客のための土地の仲介を中心に営業をしている。
吉川は、車を自分専用の駐車場に停めると、事務所の玄関に向かった。
「おはようございます」
「ああ、おはよう」
玄関横を掃除していた事務員に挨拶をされ、開けてもらったドアから事務所に入った。
「社長、おはようございます」
中にいた事務員や営業マンが、揃ってこちらを向き挨拶をした。
「おはよう」さきほど表にいた事務員にしたより、少し大きめの声で挨拶をした。
朝礼をした後、吉川は自分の机に戻り、今日の予定を確認するために手帳を開いていた。
「今日も会議ばっかりやな」
業界の役をしていたり、地元の経営者の集まりにも参加しているため、やたらと会議が多い。
「ふう」
誰かがいる気配がして顔を上げると、吉川の机の前にひとりの営業マンが立っていた。
「社長、ちょっとよろしいでしょうか?」
「ああ、塩路くん、どうしたんや?」
「昨日、来ていたお客さんなんですが・・・」
そういって、塩路は住宅地図と資料を1枚差し出した。
「使っていない土地があるので、売りたいって言われてるのです。それで早速昨日、見に行ってきたのですが、なかなかいい感じの土地でして・・・うちの建売用地にどうかと思うのですが、どうでしょう?」
業務のほとんどは、それぞれの担当社員に任せているのだが、建売の用地を買うときだけは、必ず自分が検討することにしているのだ。
吉川は、住宅地図にマークされた土地を見た。
前面道路はそこそこの広さがありそうだし、すぐ近くに中学校もある。
「ところで、駅からの距離はどれくらいや?」
「ええ、ちょうどその地図の右下辺りが駅になっていますので、歩いて8分くらいの距離です。」
「ああ、そうか」
「なかなか住環境も良さそうやないか。そしたら、簡単にプラン入れて試算してみてくれ。この後、現地を見てくるから。」
そういうと、吉川はもう一度地図と資料に目を落とした。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-002>Feb-2008
不動産の購入は必ず現地を見ないといけない。
これは、不動産を扱う者の常識だし、資料では判らないことが、現地に行くと判明したりすることは多々ある。
隣がヤクザの事務所だったり、大きな樹木が生えていて撤去にお金がかかりそうだとか、なんとなくイメージが良くないと感じることもある。
今から向かえば、現地をみてからでも10時半の会議には間に合うやろ。
吉川は、ブリーフケースを抱えて事務所を出て、駐車場に向かった。

目的の場所は隣の町、駅で言うと4つ向こうの駅である。
セドリックのナビは、迷うことなく目的の場所に連れて行ってくれた。
「明るい」
それが、その土地に感じた第一印象だった。
南側が道路になっていて、その道路は6メートル程度の幅がある。
道路の南側には小さな公園があり、その横は田んぼになっている。
目的の土地の周辺には、雑草が膝の辺りまで伸びているのだが、その草色が太陽に照らされてキラキラと光っている。
まるで、向かいの公園と一体となって作ったような空地である。
「おっ、なかなかええやないか。もちろん値段によるけど、これやったら買いやな」
吉川は、一通り周りを見渡し、ぐるりを一周してから頷いて車に戻った。
「社長、試算できました。」
夕方に吉川が事務所に戻り、自分の席に座るや否や塩路がやってきた。
「ああ、どんな感じや」
「そうですね、こないだ山武住宅が近くで販売しています。その販売価格が参考となりますので、この土地で建売住宅をした場合の販売価格から逆算しますと・・・・ここにある坪あたり35万円が購入できる限度かと思われます。」
「そうかそうか、今日見てきたけど、あそこは、なかなかええ土地やないか。それで、総額はどれくらいになるんや」
「そうですね、約600坪ありますので、2億1000万円となります。」
「よし、そしたら安全をみて1億8000万で買付け入れよう。」
買付けとは、業界用語で購入申込のことである。
「判りました、では買付けの準備をします。」
この事業が成功すれば、仕入れ担当としての歩合給が加算される。
塩路は、張り切った声で返事をした。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-003>Feb-2008
それから、売主と何度かのやりとりの後、結局1億9000万円で話しはついた。
そして、契約は1週間後の金曜日。
残金決済は、契約から2週間後に保証小切手で行うことになった。
「塩路君、判っていると思うが、物件については、よく調査しておいてくれよ」
「はい、もちろん承知しております。」
塩路は、業界での仲介経験も10年以上ある。
物件調査もしっかりとすると評判の社員だ。
任せても安心だろう。
契約までの間に、塩路は物件調査をしっかりと行ったようである。
綿密な調査報告書が吉川の机に届けられていた。
あの土地は、東京の人が相続で入手した後、30年以上も持っていたが、その所有者が高齢になってきたこともあり、生きている間に現金化しておいたほうがいいだろう、ということで売却することになったらしい。
話を持ってきたのは、何度も取引のある地元の仲介会社で、東京の仲介会社が売主側の仲介を行っているようである。
物件には問題もなく、建売事業に支障が起こりそうな制限も無く、何の問題もないようである。
「塩路君。契約時には売主は来るのか?」
「いえ、売主の息子と、売主側の仲介会社が来るようです。」
「そうか、そしたら念のため、手付金は仲介業者預かりにしてもらってくれ。」
「判りました、相手方にそう言います。」
手付金を仲介業者が預るというのは、万一、手付け詐欺だったとしたら、売主と称した詐欺師が手付けを持って逃げ、決済には現れないということになるので、それを防ぐために、売主本人が契約時に来れない場合には、仲介業者に手付金を預ってもらい、手付け詐欺を未然に防ごうというものだ。
手付金の仲介業者預かりにも、特に異論も出ずに無事契約が締結された。
「塩路君、良かったな。おめでとう」
吉川は、今年に入って始めての契約を決めた塩路に、ねぎらいの言葉をかけ握手をした。
「社長、ありがとうございます。事業が完了するまで、私も営業とともに頑張っていきます。」
丸顔で人の良さそうな塩路は、子供のような笑顔で応えた。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-004>Feb-2008
決済日当日、約束の時間の10分前に、塩路がやってきた。
「社長、例の土地の売主が来られました。司法書士の生田先生も、応接室で待っていただいており、関係者全員が揃いましたので、お越しくださいますか?」
「ああ、判った、すぐに行く。」
吉川は、背中側にあるハンガー掛けからグレーのスーツの上着をとり、袖を通した。
いつものように、応接室に行き、いつものように売主に挨拶をし、司法書士に書類の確認をしてもらった後、保証小切手を渡した。
売主は、70歳くらいであろうか。
まだ新しそうな茶色のブレザーを着て、小ぎれいな身なりだ。
少し緊張気味だったのか、口数は少なかった。
というより、ほとんど喋っていなかったようである。
見た目は、思っていたよりは元気そうな様子だが。
取引が全て終わって、売主のお爺さんと息子は、お辞儀をして事務所から出て行った。
後は、それぞれの担当部署に任せて仕事を進めていけばいい。
それが、いつも通りの、吉川のやり方だった。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-005>Feb-2008
今日も、吉川はセドリックでいつものように出社し、多くの決済書類に目を通しているところであった。
そんなときに、受付より電話が回ってきた。
「あの〜、おたくの会社、うちの土地で何してはるんですか?」
相手の声は、本当に不思議そうに、でも不満が次の瞬間吹き出てきそうな、そんな感じの声で、いたずら電話とは思えない様子である。
「なんか、いろんな機械を入れて土地をほじくり返したりしてますけど・・・・何の権限があって、そんなことしてるんですか?」
よく聞くと、例の公園の向かいの明るい土地の所有者の従兄弟だそうだ。
「おたくこそ、何の権利でこんな電話をかけてきてるんですか?あの土地は、うちが所有者から購入したもので、会社に権利証もありますよ。法務局にでも言って、調べてきたらどうですか?」
そう言って、吉川は電話を投げつけるように切った。
不動産の仕事をしていると、なにかと文句をつけてくる輩がいる。
そうやって文句をつけて金にしようという魂胆である。
今回も、その類だろう。
まさかとは思ったが、吉川は塩路を呼んで、そういう従兄弟がいるのか、もしいるのなら売却済みだということを、売主からきちんと説明しておくように指示した。
これで、大丈夫だろう。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-006>Feb-2008
それから1週間ほどしてから、以前に電話をしてきた所有者の従兄弟と名乗る男と弁護士が事務所にやってきた。
あの「明るい土地」の売主の写真とともに。
弁護士が応接室で話を始めた。
所有者の住所が誰かによって勝手に移されており、それからこの会社へ所有権移転がされているとのこと。
弁護士の話を聞いていると、誰かと共謀してうちの会社が土地を盗んだような口ぶりだ。
「冗談じゃない、うちは1億9000万円も支払ったんだぞ!」
でも待てよ、この弁護士や所有者の従兄弟と名乗る男の方が偽者ではないのか?
吉川は、もう、何がなんだか判らなくなっていた。
塩路を呼ぶと、売主には売主側業者を通して連絡をしているが、まだ連絡がつかないとのこと。
「あれから1週間も経ってるんだぞ!何で連絡がとれない!」
売主と連絡がとれないという事実が、目の前の弁護士たちの正当性を裏付けているように思えてきた。
「プロの地面師」なのか?まさか・・・
いずれにせよ、今進めている工事はとりあえずストップするほか無いだろう。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-007>Feb-2008

―あとがき―


今回は、不動産業者が被害者というケースです。
見方を変えれば、土地を盗られた本当の所有者が被害者とも言えます。
地面師とは、土地の売買を中心とした詐欺師のことをいいます。
プロの地面師だとすると、かなり本格的に準備は行っていると思われます。
一般的に所有者が持っているはずの権利証については、紛失したということにして保証書を作成すれば権利証の代わりは務まるわけです。
保証書は、登記の名義人となったことのある成人2名以上が、登記名義人が本人であると保証することによって作成できます。
では、それらの申請に必要な印鑑証明書はどうするのでしょう?
それは、住所移転をすると実印も別の印鑑を登録することができます。
誰かが本人になりすまして住所移転をし、別の印鑑を実印として登録してしまえば、実印と印鑑証明書ができあがります。
これで、保証書・実印・印鑑証明書が揃いますので、所有権の移転は可能になります。
今回のケースでは、売主が最近に住所移転を行っているという点と権利証が無くて保証書で決済をするという点から慎重になる必要があったと思われます。
しかし所有者が遠方に住んでいる場合には、実際に居住しているところに行き本人かどうかの確認まではしませんし、本人かどうかの確認なんて、免許証があれば、それで確認済みにしてしまうのが一般的でしょう。
そして、プロの地面師なら運転免許証を偽造していてもおかしくありません。
決済にやってきた老人も替え玉だったのでしょう。
そうなると、なかなか未然に防ぐことは難しいと思われます。
今回は、所有権が移転された後に造成工事を行っていたところを、親戚が見て所有者に確認をとったために判ったものですが、所有者が遠方に住み、だれも土地の状況を見る人がいなかった場合には、明らかになるのに時間がかかったことでしょう。
自分が知らない間に所有者が変わっていたりすると、毎年必ず届く固定資産税の納付書が届かなくなりますので、そんな方は法務局に行って、登記簿で所有者の確認を行ってみてください。
もしかすると、他人が所有者になっているかもしれませんよ。
Posted by お住まい博士| 不動産トピックス<No057-008>Feb-2008
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●京都府・全日本不動産協会
http://www.kyoto.zennichi.or.jp/
●大阪府・全日本不動産協会
http://osakahonbu.zennichi.or.jp/
●兵庫県・全日本不動産協会
http://www.hyogo.zennichi.or.jp/
●奈良県・全日本不動産協会
http://www.nara.zennichi.or.jp/
●和歌山県・全日本不動産協会
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