『暑さ寒さも彼岸まで』
春の足音がだんだんと聞こえてきましたね。ラビット倶楽部の皆様、こんにちは!
3月とはいえ、まだまだ寒い日が続きますが、だんだんと日が長くなり、春の訪れを少し実感できるようになりました。
この時期の天候を表す言葉と言えば、「三寒四温」ですね。「3日間暖かく、4日間寒い」という変動しやすい早春の気候を表している言葉です。日によって気温が大きく異なりますので、皆様も体調管理には十分注意して下さい。
Posted by 季節探訪員2号| 時事通信〜春
<No016
-001>Mar-2008
『桜の前に「梅」を楽しもう!』
春になって、暖かくなってくると外へ出かけたくなりますよね?春のお出かけと言えば、やっぱりお花見!毎年桜の開花情報が気になります。今年は早いのでしょうか?散らずに長い間楽しめるような天気だといいですね。
桜はもう少し先ですが、梅はちょうど見ごろを迎えています。私たちにとってお花見と言えば「桜」ですが、平安時代、花と言えば「梅」のことを指していました。「梅」の花は、昔から日本人になじみの深い花なんです。
その名残なのか、京都には梅の名所がたくさんあります。“青谷梅林”や“北野天満宮”等々…枚挙に暇がありません。特に、“北野天満宮”の梅は有名ですね。福岡の“太宰府天満宮”も梅が有名ですが、京都もなかなか見応えがあります。
皆様は、桜にも種類があるのと同じように、梅にも様々な種類があることをご存知でしょうか?「谷の雪」、「常磐」、「楊貴妃」、「紅鶴」、「古城の春」、「八重揚羽」…ほんの一部分を挙げただけですが、どれも名前がロマンティックです。名前を聞いただけで、どんな花なのか実際に見てみたくなりますね。
早春に梅の花と香りを楽しみに出かけてみるのもいいかもしれません。
Posted by お花見探訪員2号| 時事通信〜梅の花
<No017
-001>Mar-2008
『男性にとって“ホワイトデー”は悩みのタネ!?』
先月、バレンタインについての話題に触れましたが、バレンタインデーが終わると必ずやってくる“ホワイトデー”についても少しお話したいと思います。
ホワイトデーが近づいてくると、デパートにはマシュマロやキャンデーが並べられた特設売場が出現します。バレンタインほどの規模はありませんが、それでもなかなか華やかな雰囲気です。しかし、売場にいるお客さんを見てみると、女性が多くありませんか?たしかに、デパート等のお菓子売場は、男性が訪れるには少し躊躇われる場所であるというのは否定できません。職場でもらった義理チョコのお返しを、奥様が用意されているということなのでしょう。男性にとってはお返しの品物を選ぶことも、ちょっと頭を悩ませるところではないでしょうか。
バレンタインならば、贈る品物はチョコレートがお決まりですが、ホワイトデーにはそこまで明確になっている品物がありません。たしかにマシュマロやキャンデーが一般的かもしれませんが、贈る相手が女性の場合、ちょっと間違ったチョイスをすると「センスがない」と思われてしまいそう…。ですから、お返しの用意を奥様に任せるというのは賢い選択かもしれません。女性の好みを一番わかるのは女性ですから。
この時期になると、女性誌などで「ホワイトデーにプレゼントして欲しいもの」なんて特集が組まれます。
男性陣の皆様、驚くことなかれ!そんな特集が組まれることもある意味すごいことですが、中身はもっとすごいです。有名宝石店の限定ネックレスだったり、海外高級ブランドのバッグというのがほとんどですから。男性の皆様は大変ですね…。ただバブル時期のように、「3倍返し」を期待する女性は少なくなっていると思います。
お互い負担にならない程度に、日頃の感謝の気持ちを素直に伝えられたらそれでいいかなと思いますね。
ホワイトデーは日本独自の文化だといわれますが、韓国でも日本の影響で行われているようです。贈る品物は日本と似ていますが、その盛り上がりは日本以上とのこと。韓国の男性は情熱的なんでしょうか。
さらに韓国には日本にはない4月14日のブラックデー、5月14日のイエローデーという記念日があるそうです。どちらも恋人がいない人のための記念日だそうで…。実際盛り上がっているのでしょうか?ちょっと気になりますね。
男性の皆様、今年のホワイトデーは身近な人に照れずに感謝の気持ちを伝えてみてください。
女性はきっとその気持ちに喜ぶはずですから。
Posted by イベント探訪員2号| 時事通信〜ホワイトデー
<No018
-001>Mar-2008
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《住生活を考える》シリーズ〜【13】-最終回-<その2>
「理想の住生活」を求めて…
「住生活を考えたらこんな暮らし方が見えてきました」と題した、これぞ日本人の「住生活」の2回目。前回は「理想の家」を追求して一つのモデルを具現化してみました。
日本人ならきっぱり木造軸組み工法の2階建。様々な工法はあるけれど、土地も狭けりゃ資金にも限りがあります。家を持とうと考えたとき、年齢性別年収に係わらず、一応その基準に達している人ならまず基本として念頭において置きたい原型が現されました。日本古来の住宅の型に近く、狭小地ならば3層住宅に、斜面地ならばひな壇構造にと応用が利くプランは、基本がしっかりした上での応用がもたらす機能的なしつらえによって生まれ、夫々の個人の感性や感覚を取り入れていくことによって個性的な「我が家」へと変貌してゆくのです。決して「形(デザイン)」から入ってはいけません。また、無理やりの設計も後悔の元です。この基本さえ忘れなければ、たとえ8畳の寝室が条件によって不可能であっても、例えば夫婦2人暮らしの平屋造りであっても、個々の条件を充たす理想に近い「家」が完成することは夢ではなさそうです。
洗練されたデザインは機能性がもたらす副産物の「美」
「必要最小限の理想」プラン。夢を描くための基本です!
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No058-001>Mar-2008

「理想の町を求めて」

「住めば都」の諺どおり、日本全国津々浦々、その地その地に特徴があって、同じ街なんて二つとないから、理想なんて「無いものねだり」?
住宅関連企業が時々行う「住みたい町、場所ランキング」。上位常連の町はやっぱり暮らしやすいのだろうか?東京23区内なら吉祥寺、下北沢、自由が丘。大阪市内は梅田、天王寺、心斎橋。京都は北山、下鴨、嵐山。阪神間なら岡本、御影、芦屋…。
憧れの高級住宅地「芦屋」にはヨットハーバー付のマンションも
情報が洪水のように押し寄せる今日、人々の多くは休日を利用して旅行を楽しむ。美しい街並みや名所旧跡を尋ね歩き、非日常のディナーを満喫する。そして我が家のパソコンに向かい、アンケートに答えブログに旅の感想と妄想を書き留める。そうして集計されたデーターを基に住みたい町ランキングが発表される。我が町、我が故郷を誇りに思う人々は、下位にランキングされた理由に対し、「住んだことも無いくせに…」と憤慨する。
住宅購入予定者の望む立地条件に近づこうとする供給側事業者は、アンケートデーターを参考にして、より人気の高いエリアでの分譲を目指し、用地の取得に奔走している。頻繁に耳にする「〇〇小中学校区」のキャッチコピーも、少し冷静に考えれば、その学校に通う生徒児童のすべてが優秀であるはずがないことは分かるはずなのだが。
旅先で観る観光地の街並み、風景は、あたかも理想の暮らしを提供してくれる魔法の館がそこに存在するかのごとき想像力を掻き立て、住んでみたい、暮らしてみたいと「よそ者」を誘惑する。かのアンケートの理想郷は、あなたにとってのユートピアなのか。理想の町を求めるとき、非日常のスナップショットに現実をはめ込んで造るバーチャルタウンの中で自らの分身が手招きする。
幻想的な旅のシーンに現実の暮らしは見えていない(京都:嵯峨野)
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No058-002>Mar-2008

「理想の町を造る」

どこに住んでもそれなりに一長一短はつき物。個人々考え方は千差万別。そんな日本人の理想の町を考えてみようと思う。

[1] 先ずは自然環境。夏は涼しく、冬暖かい。温暖な気候に春秋の風情が感じられる地域を日本列島に求めてみるが、我が国に限らず、自然条件にこれを当てはめることは不可能。夏涼しく冬暖かい気候は気温の寒暖差が比較的小さい瀬戸内気候に見られる特徴だが、その分、春秋の兆候は他の地域に比して薄れるのは当然で、気温差が大きいほど春の芽吹きと晩秋の広葉樹の紅葉は顕著に現れる。人間の欲とは、居ながらにして全ての条件をコントロールしようとする究極の科学である。したがって、気候区分を条件として地域を厳選する必要はなく、その地に合わせた構造仕様で建築が可能となった現代では、ある程度の自然環境は許容できるようになった。
北海道の流氷と沖縄のハイビスカス(イメージ写真)
[2] 気候条件の次に考慮したいのは理想の町に相応しい景観を形成する自然。海や山のもたらす恩恵を存分に受けたいと少なからず人々は願う。かといって、山岳地域に居を構える気はなく、漁師に転職することもできない。「適当」に恵みが欲しいのだ。これを贅沢の一言で片付けてしまわずに、「適度」と表現を変えて景観を楽しむことは決して不可能ではない。人は潮騒の安らぎに母の羊水を感じ、木々のさざめきに風を匂う。狭小住宅にも、都会の喧騒に建つ集合住宅にでさえも、猫の額ほどの地面を見つけては苗木を植え込む。人工的なせせらぎやビオトープは、それが水道水と思えぬほど懐かしく、少年期の記憶の彼方にしばしのタイムスリップを許してくれる。
庭先のデッキから海を望み、裏へ回ればすぐそこに緑の大地が…(イメージ写真)
[3] 良好な自然環境や景観を手に入れたら、生活環境に目を向ける。これまでのリサーチで得た日本人の生活感から、理想の町には急傾斜地を除外し、町中どこに居ても日照、通風条件に優れた住宅地が望まれる。交通アクセスは概ね徒歩10分程度でどこかの公共交通機関駅にアクセス可能で、活気溢れた商店街と大型スーパーが共存する市街地構成が見えてくる。
理想の町はいったいどんな町なのだろう(イメージ写真)

徒歩10分とは、人がやや早足で80mを1分間で歩くとして800m。市街地の定点を起点に、半径800mの円を描き、円周の接点に駅を配置する。
それぞれの駅前には生鮮品を取り扱う商店街が形成され、そう遠くない距離に大型スーパーを配置する。商業地域と住居地域は区画整理によって充分な街路が確保された内と外に分離するよう都市計画されており、住居地域内に小中学校が隣接するよう建設する。これは人間の成長を義務教育9年間の一貫として捉える教育上の配置だ。工業系の企業や工場は理想の町の臨海部に埋立地として造成された区画に完全分離で計画する。排水排煙装置は水質汚濁防止法第3条第1項、EPA(アメリカの環境保護団体)の排煙基準を共にクリアする除去装置を義務付け、汚水処理場を最深部に建設して環境破壊を防止する。
理想の工業地帯はリゾートホテルのよう…
(写真提供:岸和田CS新工場プラン・岸和田市貝塚市清掃施設組合)
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No058-003>Mar-2008

「理想の町の都市計画」

理想の町が計画されたら、そこに様々な建築物を構築していく。誰もが好き勝手に住宅を建て、ビルを造るのではなく、町全体の建築計画が必要。
この町は南に海、北に山並みを従えた温暖な地にあり、市街地は高低差の少ない平野だ。都市計画を考える時、現在の技法のみを用いて計画してはならず、将来的に町が、住民が、国が、世界がどのように変化していくのかを推測しなければならない。ライフラインや交通、情報インフラは、一般市民の手によらず敷設されていくものであるから、一般市民の目線を基準に施工することが逆に必要と考えなければならない。そのためにも一定の基準が必要であることは言うまでも無いが、ともすれば厳しい基準が適用されなければならない。反対に、ディテールに渡ってがんじがらめの規制は不要であり、自由な国土の利用と計画的な開発を共存させることが理想の都市計画なのだ。
平安京条坊図(写真提供:大阪大学)
都市計画法59条に基づき、都市計画は施工者である市区町村に委ねられている。都市計画では、細部にわたりその地域地区の用途制限や開発行為の規制を行うことが許される。我が理想の町もその規定に沿って都市計画を定めてみよう。
世界をモチーフにした海上都市計画も理想都市を追及する(写真:ドバイ観光局)
[1] 市街化区域と市街化調整区域の線引き
この町では背後に位置する山並みの自然と景観を保持するため、山麓線を指定し、同線以北を市街化調整区域として緑地を保全する。
[2] 市街化区域内の用途地域の指定
鉄道駅周辺を商業地域とし、放射線状に市街地を形成させる。住居系地域は鉄道駅から半径800m以内で指定し、続いて低層住居地域、外環状道路を隔てて山麓に沿い超高層住居誘導地区、住宅街区整備促進及び業務拠点整備促進の特定区域を指定する。工業地域、工業専用地域は臨海部埋立地のみに指定し、将来的に一定の公有水面を開発できるよう定める。
[3] 用途地域内の建築制限に関する規定
理想の町では、夫々すべての地域内で建築面積の最低限度、商工業地域は壁面線の指定、住居系地域には外壁後退距離を2mと定め、乱開発や密集市街地形成を予防し、都市計画の形骸化を防止する。又地区計画を定め再開発を不要とし、歴史的都市景観を維持するような長期的な街区形成を計画する。
[4] 街路計画
主要幹線は幅員10mとし、併せて幅員20mの環状道路を整備。街区内道路は車歩分離構造で6mとする。住居系地域においては予め歩行者専用の路地を公道として指定し、住民のコミュニティを生み出す装置として整備。
[5] 公共施設の建築
庁舎は鉄道駅ビルに配置する。夫々の駅ビルに出張所を設置し、オンラインネットワーク化する。消防署、警察署は超高層誘導地区の同一ビルに同居させ、相互連携を図る。小中学校は半径800mの住居地域内に並立。どの住宅からも徒歩10分以内で登校を可能とする。
[6] 防災街区の指定
全ての街区に防災公園と貯水槽を埋設し、町全体を防災街区に指定する。主要幹線の一定距離ごとに公共駐車場を設置し、緊急時の車両を誘導する他、ヘリポートとして使用する。
[7] 公有水面の埋め立て事業
高熱処理を施した廃棄物及び建設残土、浚渫(しゅんせつ)土砂を利用して埋め立て、臨海部を都市景観形成地域、緑地保全地区、農業促進特別区(バイオテクノロジー)に指定し、景観を創造し、1次産業と共存できる港湾開発を行う。
[8] 交通施設網の整備
鉄道網は地下敷設とし、低速路面電車も計画する。高速道路はこの町の外周に建設し、東西にICを整備する。公有水面を利用したローカル空港を整備し、高速道路、地下鉄、路面電車共にターミナルへ直結させる。
[9] 上下水道等公共インフラ整備
大規模公共共同溝を整備し、排水経路を集約する。工業地帯の最終汚水処理場と直結し、浄化水を放流する。共同溝は緊急時のシェルターとして機能させる。電気、電話ケーブルは光ファイバーとし、地下埋設とする。
都市計画や建築計画が完成し、理想の住環境が見えてきた。しかし、そこにはまだ人影が見えない。この町はまだ住人を受け入れていない未完成の町。「町」が「街」に変わっていくために、特別の何かが必要なのだろうか。
次号は「理想の町と理想の家」に人々の暮らしを息づかせるために、生命の営み(理想の生活)を考えてみようと思う。
ラファエロの「理想都市」には住人が描かれていない(国立マルケ美術館蔵)
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No058-004>Mar-2008
あなたも騙されるかも? 不動産にからむ詐欺
〜ドラマ編ver.21〜
不動産取引というものは、概して大きなお金が動きます。
詐欺を働く輩というものは、これを見逃すわけはありません。
騙されるなんてありえない、自分に限って・・・って思っている、そこのあなた。
あなたも、まんまと引っ掛かっているかもしれませんよ。
前回に引き続き、不動産にからむ詐欺について、ドラマ形式にてご紹介していきます。
このドラマから、どうすれば被害に遭わないようにできたのかを検証していきましょう。
もちろん、このドラマはフィクションであり、実在の団体や個人とは何の関係もありませんので、ご承知ください。

「孫のためなら」

「本当に、孫って可愛いと感じるものなんだな」
守は、ハイハイしている美優を見て、目を細めた。
以前に、同年代のゲートボール仲間が「孫は手放しで可愛い」と言っているのを聞いていたが、当時、孫のいない守には実感が湧かなかった。
それが、娘が妊娠し美優ができた今は、ゲートボール仲間の言葉を心から理解することができる。
美優が赤ちゃんを卒業し、自分の力と意思で動くようになってからというものは、手放しで可愛い。
今日は、娘と孫が実家に戻ってきている。
というよりも、自分が美優と会いたいために、呼び寄せたのだが・・・
「お父さん、ちょっと話があるの」
娘の美香が、美優を抱き上げこちらを向いた。
「改まって何だ?」
「実は、徹さんが大阪に転勤なの。それで、家族みんなで引越ししないといけないの」
徹さんとは、美香の旦那で守から見れば娘婿ということになる。
「そうか、徹君の会社は全国に支店があるからなあ、でも家族みんなで行く必要も無いんじゃないのか?単身赴任って方法もあるだろ」
守は、美優の頬を指で撫でながら言った。
「何言っているのよ。家族一緒が一番に決まってるじゃない。美優がこんなに小さな頃からお父さんのいない子にさせたい訳?美優が学校に通いだして、どうしても進路や環境を変えたくないっていう話なら、単身赴任も仕方ないとは思うけど、今ならまだ幼稚園にも行っていないのだから、一緒に行くに決まってるじゃない。」
美香は母さんに似て勝ち気だ。自分がこうと思ったことは、テコでも動かない。
子供の頃からそうだった。
もちろん守も、家族は一緒にいる方がいいことはよく解っている。
でも大阪への引越しとなると、今のように、週1度は呼び寄せて美優と会うこともできなくなる。
守にとっては、それだけが辛いのだ。
「はいはい、判ったよ。でも時々美優を連れて帰って来いよ。」
そう抵抗するのがやっとだった。
大阪というと、北摂に30年ほど前に買った土地がある。
守の実家は、もともと大阪にあった。
実家から会社へ通っていた頃に、将来家を建てて住もうかと思って買っておいたものだ。
高台にある宅地で、大阪を見渡せる眺望が何よりも素晴らしい場所だ。
東京で暮らし始めて既に20年以上経つ。
あの北摂にある土地に家を建てて住むことはないだろう。
もし、美香の家族が大阪に行くのなら、あの土地に家を建てて住めばいい、そう守は思っていた。
そうだ、確かこの家を建ててくれたハウスメーカーは全国に支店や営業所を持つ会社だ。
明日にでも連絡して、大阪のあの場所で、いくらぐらいで家が建つのか見積ってもらおう。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No059-001>Mar-2008
「三木さんはおられますか?」
「少々お待ちください。」
守は、ハウスメーカーに電話をし、自分の家を建てたときの営業マンを呼んでもらった。
しばらくして、聞き覚えのある元気な声が電話の向こうから聞こえてきた。
「はい、三木です。ご無沙汰しております。」
「ああ、こちらこそご無沙汰しております。いつも三木さんはお元気そうですね。」
ひとしきり挨拶をした後で、守は切り出した。
「実は、今度娘夫婦が大阪に引っ越さなければならなくなったので、大阪で家を建てようかと思うんだけど、ちょっと三木さんのところで見積りしてもらえんだろうか?」
「そうですか、淋しくなりますね。」
「そういうことなら、大阪の営業所に連絡をして見積りさせますよ。いつもご贔屓にしてもらいまして、ありがとうございます。」
「いやいや、まだ決めたわけじゃないから」
「お父様もお世話させていただいたのですから、うちも頑張らせてもらいますから、その節はよろしくお願いします。とりあえず、土地の所在地を教えていただけますか?」
準備良く、守は購入したときの資料を引っ張り出しておいたので、間を置かずして所在地を言えた。
「承知いたしました。では、すぐに営業所に連絡をしてプランを入れさせます。10日ほどお時間をください。」
そう言って、三木は電話を切った。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No059-002>Mar-2008
それから3日後、三木から電話がかかってきた。
「あの大阪の件なのですが・・・」
「早いなあ、もう見積りできたのか?」
「いえ、そうじゃないです。実は、おっしゃられた土地には家を建てることができないのです。」
「ええ〜、それってどういうことなんだ?」
「つまり、家を建てるためには、その敷地が道路に接している必要があるのです。それが、あの土地に接しているのは道路ではなく、道路のような形状になっている単なる土地なのです。そして所有者は、大阪の不動産会社になっていました。」
守は、三木の言っていることがよく解らなかった。
「道路のような形状になっているけれど、道路ではない土地?なんだそりゃ?」
「つまり、建物を建てるために必要な道路というのは建築基準法で決まっているのです。土地を分譲された時に道路のように見えていただけで、実際は道路としての申請をしていなかったようですね。」
「もし家を建てるとすれば、あの道路のような土地を道路として役所に申請し、認定してもらえば可能です。でも、所有者である不動産会社から申請してもらう必要があります。」
「ちょっと待ってくれ、今あの土地を買った時に受取った資料があるから。」
そう言うと、守はテーブルの上に置いていた資料をめくった。
「ほら、この資料には道路に接しているって書いてあるぞ。だから大丈夫なのじゃないのか?」
「いえ、うちも役所に行って調べてきました。土地分譲した会社からは、そういった申請はされていない事を確認しました。それで、所有者である不動産会社に連絡を取ったのです。すると、不動産会社では所有地を市に寄付し、道路として申請することは構わないが、道路になれば、その道路に接する土地の価値は上がるのだから、それぞれの土地の所有者から負担金を出してもらいたいっていう話のようです。」
「それで、その負担金ってのはいくらくらいなんだ。」
「1分譲地あたり150万円だそうです。」
「なに〜、分譲時には道路に接しているって話だったのだから、それって詐欺じゃないのか?」
守は怒りをあらわにした。
「確かに、おっしゃられる通りです。売買時には道路に接していると騙して販売したようですね。でも、その当時の不動産会社は、もう無くて、今は別の不動産会社の所有になっているようです。もしかすると、以前の不動産会社と今の不動産会社に関連はあるのかもしれませんが、会社謄本を見る限りにおいては、関連性を確認することはできません。」
「つまり、今の不動産会社に文句を言うことは難しいようになっています。」
「う〜ん」
守は腕を組んで、言葉を出すことができなくなった。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No059-003>Mar-2008
それから、1ヶ月ほどしてから、道路所有者の不動産会社より手紙が届いた。
道路申請についての説明会を開くというものだった。
そして、道路申請に不賛成の方の所有地については、買取も提案されるようだ。
150万円で家が建つ土地になるのなら、いっそ払ってしまった方がいいのかもしれない。
でも、騙されたという思いは燻り続けている。
150万円をプラスした値段が、本来の土地の値段なんだと、守は自分に言い聞かせるしかないように思えてきた。
「孫の美優が育っていく家なのだから、150万円の追加も惜しくはない。」
そう独り言を言う守の顔には、皺が一本増えたようだ。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No059-004>Mar-2008

―あとがき―


今回は、道路が接していない土地を買わされたという例です。
以前の記事でもお話をしたことがあるかと思いますが、家を建てるための敷地は道路に2メートル以上接する必要があります。
その道路は、道路のように見えるだけでは駄目で、建築基準法上の道路である必要があります。
建築基準法上の道路かどうかは、どこで調べれば判るのでしょうか?
市役所には、道路について担当している部署がありますので、そこで建築基準法上の道路かどうかは判りますし、その道路に面している土地に家が建てられるかどうかを確認することも可能です。
今回のケースでは、土地の分譲時にあたかも道路であるように見せておいて、後から家を建てようとしたときには道路が無い。
そこで、道路申請をするから、負担金を出せという悪質な話でした。
そして、騙した分譲主の会社はなくなっていて、別の会社に所有権が譲渡されているという訳です。
以前の所有会社と今の所有会社とはグルである可能性も高いと思われますが、それを証明すること、現実問題としては、なかなか難しいでしょう。
こういう悪質業者は問題外としても、道路についてのトラブルはよくあります。
昔に建てられた家を中古で購入する場合などは、既に家が建っているのだから建替えもできるだろうと思いがちですが、そういった安易な判断は止めてください。
その当時は大丈夫でも、今では道路に接していないということで建替えができないこともあります。
売主から直接購入する場合はもちろんのこと、仲介業者を通して購入する場合でも、不動産調査の会社に希望の建物が建つかどうかの調査依頼をしておいた方がいいかもしれませんね。
Posted by Vabbitkun| 不動産トピックス<No059-005>Mar-2008
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